不妊治療 Reproduction
媒精・顕微授精
回収された卵子は、直ちに至適培養環境下へ移されます。授精操作は2種類あり、回収された卵子のうち成熟した卵と調整された精子を培養液中で混合(媒精)する方法を一般的に体外受精(conventional-IVF)といいます。成熟卵子に細い針を使用して直接精子を注入する方法を顕微授精(ICSI)といいます。
ICSIは本来、運動精子の数が少なく、通常の授精法(媒精)では受精不可能な乏精子症、精子無力症、無精子症の内、精巣・精巣上体・精管内から精子を得た症例、精子の数が十分あっても媒精で受精卵が全くあるいは殆ど得られない原因不明の受精障害例などが対象となります。
どちらの方法でも、授精操作後16〜20時間で正常受精を確認します。 受精後、培養を継続し、採卵3日目にほぼ8分割の分割胚、5日目に胚盤胞に成長します。胚は一つひとつ成長はさまざまであり、形態学的に正常に卵割・発育しているかを定期的に観察します。